患者さんをお断りしました。

先日、患者さんをお断りしました。

その出来事から、学んだことや、自分自身が大切にしていることを書いてみました。

先日、２度目の来院予定だったKさんが30分遅刻をしてきました。

みのり整体の施術時間は20分なので、私は施術が出来ないまま、20分間を過ごしました。

その後、３人連続で患者さんの予約が入っていましたので、施術をしていたところ、Kさんが到着されました。

その時点でお断りしようかとも思いましたが、Kさんが片道40分かけて、来てくださっていることと、遅れた理由が電車の遅延など、Kさんの責任ではない可能性もあるため、患者さんの施術を集中して、スピーディーに済ませ、なんとか10分の時間を作り、Kさんに施術をしました。

Kさんの遅刻の理由を尋ねたところ、「やりたいことをやっていて、気づいたら時間が過ぎてしまっていた」とのことでした。

終わったことは仕方がありませんので、10分間で、できる限りの施術をしました。

そしたら施術後にKさんが、

「今日の施術、短くない？10分しか経ってないよ。それに前回は効果を感じたけど、今回は全く感じないわ」

と言われてしまいました。

私は、

「Kさんが納得いかないようでしたら、施術代金はいただきませんよ。」

とお伝えしたところ、Kさんは

「施術代金はお支払いしますので、次回の予約を取らせてください」

とおっしゃいました。

そこで私は次回予約をお断りをしました。

私は、30分遅刻してきたことや、クレームを言われたことに腹を立てて断ったというわけではありません。

• 自分が本来予約していた時間は、他の患者さんが予約をしたかった貴重な時間かもしれない。
• 自分が遅刻をしたことで、その後の患者さんに迷惑がかかったかもしれない
• 先生が、なんとか施術できる時間を捻出してくれたかもしれない

ということに思いを馳せることができれば、クレームを言うという行動にはならないと思います。

そして、一番大事なことは、自分自身を大事にされていないということ。

本当に症状を治したい方は、予約時間の前に来て、準備をしっかり済ませています。

そんな方は、改善も早いのですが、やはり遅刻をしてくる方は改善率も悪いのです。

「お客様は神様です」という言葉があります。

私なりの解釈では、この言葉は、サービス提供者側が「お客様は神様」と思って行動することはあっても、お客様側が「自分は神様だ」と思うのは違うと思います。

例えば、私も整体院の営業日は「提供者側」ですが、休日になって、食事や買物に出かければ「お客様」になるわけです。

誰しもが、「提供者」であり「お客様」なのです。

ですから、その一場面だけを切り取って、「お客様」を気取るというのは私には理解が出来ません。

なので、私は買い物や食事をしても、最後に必ず「（サービスを提供してくれて）ありがとうございました。」と伝えます。

もちろん、提供者の方も「ありがとうございました。」と言ってくれます。

お互いが感謝の気持ちを持って、お金とサービスを交換するというのが理想だと思います。

「こっちがお金払ってるんだから言うこと聞けよ！」という考えは、私は承服できません。

別に、Kさんがそのような態度を取られたというわけではありません。

ただ、私はKさんの取り組み方を見て、私ではKさんを改善させられないと感じ、このようなことをお伝えしました。

「施術終了時に、私ではKさんの症状を改善できないと感じました。

施術家が一旦、そのような感情をもってしまうと、治る症状も治りません。

私は治らない患者さんからお金を頂いて施術をすることはできませんので、大変申し訳ありませんが、他の治療院をあたってください。」

私は、施術家です。

みのり整体に来院してくださるすべての方に、治っていただきたいと思っています。

しかし、私は神様ではありませんので、すべての方を改善させられるわけではありません。

もちろん、一人でも多くの方を、一回でも少ない回数で改善できるよう、自分なりに努力や工夫をしたり、常に勉強はしています。

しかし、それでも現時点で、自分では改善できないと感じた患者さんには正直にお伝えします。

時間がかかりそうな症状であれば、初回にそのことをお伝えします。

お金がほしいからと言って、誰でも、どんな症状の人でも受け入れることは私には出来ません。

お互いをリスペクトしながら、共通の目標に同じ歩幅で向かっている方と一緒に頑張りたいのです。

ですから、生意気に思われるかもしれませんが、今後も患者さんをお断りすることがあるかもしれません。

何卒、ご理解の程、よろしくお願い致します。

とはいえ、今回の件で、大幅な遅刻をしてきた時点で施術をするべきではなかった。と反省しております。

私の中途半端な判断でKさんにご迷惑をおかけしました。

Kさん、申し訳ありませんでした。

まだまだ、未熟者ですが、日々、努力してきます。

最後まで読んでくださりありがとうございました。